チベットに行った時のこと その2

大卒とは思えない文章力を晒したところで次、書いてみます。お手柔らかに。

ポタラ宮、実は許可証がないと一歩も入れません(少なくとも当時は)。どうして私がポタラ宮に(途中までですが)入れたかというと、チベット人のガイドさんのおかげだったのです。最初の入り口で検査をしていたのは公安ではなくチベット人だったので「頼んでみる」といって入らせてくれたのです。このチベット人のガイドさんは本当に頭も良くて、インドに留学をしていたこともあるそうです。日本語も中国語もチベット語もペラペラです。あ、チベット語はあたりまえか。いつか日本に行きたいとも言っていました。そのため、毎朝バター茶を飲みながらポタラ宮の近くのレストラン(といっても、連れて行ってもらったのですがかなり地元!なアレな感じで、あまり清潔感はない・・・)で勉強をするのが日課だと言っていました。

ラサ一日目で高山病で私が死にそうに(←という言葉、普段からよく使っているけどこの時ばかりは本当に死ぬかと思った)なった時も、薬や酸素の缶を買ってきてくれたりと、このチベット人ガイドさんにはとてもお世話になりました。

ラサ3日目(だと思った)は、ラサ市からだいぶ離れたところにあるヤムドゥク湖という標高がなんと5000メートルもある湖まで行くことになりました。私と同行者、中国人の運転手さん(日本語わからない)、チベット人のガイドさんの4人で早朝ホテルを出発しました。空港から同じ道でラサへ来た時は道路が空いていたのに、なぜか途中で車がつまってしまいました。

検問。

車が止まるやいなや車をあけて私と同行者の顔を見ると
「旅行者か」
といってドアを閉めました。
ガイドさんは舌打ちしてました。その時の彼の顔を私は今も忘れられないのです。怒っているような、脅えているような、そんな表情で、例えがすごく悪いですけど、おとなしい猿でも急に近づくと威嚇してきますが、よく見ると脅えているようにも見える。あの顔が今も忘れられない。
そしてそのとき、車の外を見ると、たくさんのチベット人が車から降ろされて一箇所に集められていました。